就活回想録その4(3月)

3月1日の土曜日に研究室のスキー旅行から帰ってきて、日曜日に一息つくと、その次の日からは毎日のように予定が詰まっていました。メーカーのマッチング説明会に、学内で行われるリクルータ説明会、ESの締め切り、インターンに行ったSI系企業の選考・・・

そして、そのキツキツの日程をさらに苦しくしていたのが、3月終わりにあった学会でした。

理系院生ならば殆どの人が覚悟しておかなければならない学会発表。論文投稿の締め切りが発表の1か月位前にあり、発表前にはパワポを用意して、発表練習をして・・・と、ちゃんと研究の成果が出ている人でも結構な重労働です。
更に研究室によっては教授の気まぐれで急に「じゃあお前この学会で発表しろ」と理不尽に日程を決められるので、逃れるのも結構至難の業だったりします。

僕の研究室の教授はそれほど強引に学会発表に行かせようとする方ではないので、年の初めに「3月の学会発表行け」と言われた時にも「就活が・・と言えば」断る事は出来たんでしょうが、せっかくのチャンスだから・・・と引き受けたのが完全な間違いでした。

院生には言っておきます。

就活の最中に学会には絶対に行くな!
教授に言われても頑なに断れ!

と言っても2月・3月は学会の多い時期ですし、教授に反発できない人も少なくないと思います。
そういう人は仕方がないので諦めましょう。

でも3月に就活をおろそかにしたら就活は失敗に終わるのはほぼ間違いないと思います。酷い時には全然内定をもらえない可能性もあります。だから、万が一3月に学会発表が入ってしまった人は、早めに学会の準備をするか、就活の合間にきちんと暇を見つけて、ちゃんとした計画を立てなければいけません。

3月の過ごし方に少し失敗した僕が言うので間違いないと思います。

僕がどうやって3月を過ごしていたかちょっと振り返ってみます。
僕の場合、学会発表が3月の末で、その発表原稿の締め切りが3月の6日でした。しかし5日から先生が不在の為、できるだけ4日までに原稿を仕上げなければいけません。
本当ならスキー旅行に行く前に仕上げたかったのですが、2月は2月で忙しく、殆ど原稿に手を付ける暇がなかったので、スキー旅行から帰ってきてからは必死で原稿を書いては先生に見せの繰り返しでした。

その間にももちろん説明会が入っていて、学校に泊るわけにもいかず、説明会から直接大学に戻ってきてはスーツのまま原稿を書くと言う日が何日か続きました。
結局、4日までに原稿は仕上がらず、6日まで、遠隔地にいる先生とメールで修正した原稿をやり取りしながらなんとかギリギリ6日の夜に原稿が仕上がりました。

原稿を書き終わると、今度はESの締め切りが待っていました。
このESと言うのは結構大きな山です。
なんてったって、このESを出さないと選考に進むことすらできないし、ESを出したとしても適当に書いたら結局これも選考前で落とされてしまうんですから・・・

僕は正直このESを舐めてる所がありました。

もちろんESはインターンシップの時にも書いているので、ESを書くのが結構面倒だと言う事は分かっているつもりだったのですが、「文系の人間は数十社ESを書くことだってあるのに、高々数社程度のESを書くなんて訳ないだろう」と考えていたのです。

しかしそれは完全に間違いでした。

ESの締切日と言うのは案外どこの企業でも同じ様な日に固まっていて、3月の中旬、今年は12日・13日あたりが締め切りの企業が多かった気がします。僕の場合11日〜13日の間に4社のES締切日が重なっていて、ほとんどの企業が締め切り日直前に出していた気がします。

締切日直前と言うのは非常に危険で、大概の企業はネットでのES応募なので、締切時間直前なんかはアクセスが殺到して、運が悪いとアクセスすらできずに応募締切なんてことにもなりかねません。
僕の場合はなるべく早めにアクセスしておいて、ESの内容をワードにコピペして、書いたものをウェブページ上に貼りつけるという方法を取っていたのですが、この方法でも、ESの課題はちゃんと書けたとしても、いざ提出しようとした時にアクセスできない可能性があるので、ESはちゃんと早めに書いた方が無難です。


ESと同時並行で適性検査を受けさせる企業もありました。
適性検査は、会場で受けるものもあれば、テストセンターで受けるものだったり、web上で受けるものだったりといくつか種類はあるのですが、内容は長文読解(国語)、数学、図表読み取り、暗号解読、そして時々英語があるくらいで、どこかの企業が一括して適性検査を受け持っているので、殆どが似通った内容です。

テストセンターでの試験はSPIと言われる試験で、本屋に行けば対策本が沢山並んでいますが、理系学生だったら特に勉強する必要もも無いと思います。
webテストは企業によっては結構難しかったりするのですが、自分が難しいと感じるものは他の人も難しいと感じている訳で、webテストで落とすのは最低限の人だと思います。まぁ、もし志望度の高い企業であるとか、どうしてもテストに自信がない人はwebテストであれば研究室の人達と・・・ゴホッ!ゴホッ!

まぁそんなESと適性検査の予定が2週間ほど続きました。その間に、インターンで行ったSI系の企業の面接を受け、2社目の内定をもらったりもしました。しかし、気が付けば月も最後の週に入っていました。もちろん最後の週は毎日のように学会の発表練習・・・
なんとか学会発表は無難にこなせ、屋久島も凄く良い所だったのでそれほど悪い印象は残っていませんが、学会さえなければ・・・と思う事が3点だけあります。

1つは会社見学会にあまり行けなかったこと。
3月は会社見学会が一番行われる月で、特にメーカーの場合、これに出ておくと各事業部の概要や雰囲気が分かるし、面接でも志望動機の時に喋る事が出来るし、自分の志望度の高さを相手にアピールできるのでかなり評価も高くなるはずです。
僕はあまりチェックして無かったというのもあるんですが、この会社見学会に全くいけませんでした。そのせいで、4月の面接直前にリクルータを介して、直接事業部に見学に行かせてもらうと言う面倒なことをする羽目になりました。

会社見学会はどこの企業もあまり大々的には宣伝していない気がします。
ちゃんと採用サイトをチェックしていたり、企業説明会に出て見学会の日にちを聞いていないと意外と周りも知らなかったりします。
志望度の高い会社に限らず、会社見学会には是非行っておくべきだったと後になって感じました。

学会で損した事2つ目はESの提出がギリギリになってしまった事です。
これもきちんとスケジューリングしておけばいい事なので、学会のせいにするのはあまり良くないのですが、本音を言うともう少し余裕をもってESを書きたかったと言うのがあります。
僕は最終的にこのESの段階で、通信系の企業を1社受けるのをやめてしまいました。
と言うのも、志望動機が全く思い浮かばなかったのです。これは僕の通信業界への志望度が低かったと言う事の裏返しでもあるので、別に後悔はしていませんが、もっと早くから志望動機を考えていれば、適当にでも志望動機を書いてESを出せたような気がします。

3つ目は3月にあまり面接を受けられなかった事です。
これまでにも書いたとおり、3月はESの締め切りや、説明会や、適性検査など本当に忙しいです。学会がある無いに関わらず、普通にこれらを全部こなそうと思ったら相当大変です。
しかし、3月と言う時期は選考が本格化する4月と言う重要な時期を目前に控えた時期でもあり、できれば4月の選考に向けて、面接対策などの準備もしておきたいところです。
面接対策の方法としては、就活支援サイト等が開催する面接対策講座に出るとか、大学の就活課のイベントに出るとかいくつか方法はありますが、やっぱり直接企業の選考に行くのが一番の練習になります。

その為には3月前から選考の早い企業を見つけ、3月の中旬に行われる企業説明会に出る必要があります。
僕にはこれをする余裕がなかった。
もちろんインターンの時や、2社内定をもらう過程で何度かは面接を受けましたが、それでも練習としては不十分で、4月に入って志望度の高い企業を受ける前に、もう少し練習をしておくべきだったなとも思いました。・・・つづく