協調性の無い人間と付き合うことの難しさ

僕は昔は結構すぐカッとなるタイプの人間で、今から考えるとなんであんなにすぐに怒ってたのかなと恥ずかしくなったりします。怒っても状況は改善するどころか、むしろ改悪するばかりだし、感情的になりやすいと人からも信用されなくなります。
最近は自分が落ち着いてきたのか、それとも周りにカッとなる状況が少なくなったのか、皆無ではないけれど怒る事は少なくなりました。もちろん腹の立つことはあるんだけれど、少なくともそれを誰かに直接ぶつける様な事はなくなりました。

しかし今日は本当に八つ当たりしたいほど腹の立つことがあったので、ブログに八つ当たりすることにします。


最近は修士論文の提出が近いせいで、普段研究室に来ない様な人達も研究室に来るようになり、冬なのにかなり暑苦しい感じで研究をしています。
卒業も近くなり、互いに顔を合わせる頻度も増えたので、「同期で最後に卒業旅行に行きたいねー」なんて話をしているのですが、なにせ同期全員が纏まってやったのは最初の同期飲みだけという有様で、本当に協調性の無い代だなぁと感じることがよくあります。もう3年も一緒にいるせいで、最近は余計に互いに遠慮が無くなった気がします。
それでも、最低限の所では気を使える人間が多かったので、僕もあんまりイライラすることなく、楽しく研究室生活を送れたのかなぁとも思います。


で、僕はどうしても最後に同期で旅行がしたかったし、何人かも卒業旅行には行きたいと言っていました。それでも誰も幹事をやりたがらないので、あまりやる気があった訳ではなかったけれど、僕が幹事をやることにしました。

最初はどこにいく?というところから話し合ったのですが、近場の温泉が良いとか、海外が良いとか、もうみんなバラバラ。
まぁそれは想定内だったので、なんとなくみんなの意見が噛み合うように調整して、結局北海道に行く事にしました。

しかし、ようやく行き先が決まっても、まだまだ大変なことばかりでした。
同期の一人は精神的に病んでしまって、何を言っても「俺は行かないよ」としか言わず、こっちすら見てくれない。
もう一人は殆ど研究室にこないから、行くかどうかを確認する機会も無い・・
まぁこの二人は仕方がないから置いていくとして、もう一人が相当厄介で、僕の提案したプランをことごとく否定し、料金が高いだの、行き先が気に食わないだの、やたらと文句をつけてくるのです。
その割には全く自分からはプランを提案せず、話し合いにも全く参加してくれません。


このままではらちが明かないので、絶対に行くという人たちだけで話し合い、値段が高かったら行かないという彼の為に、安いプランを探し出し、自由度の高い計画を立てました。
文句を付けてくる彼は、「行くか行かないかはプラン次第」などと言うので、参加人数が決まらず、プランも相当立てにくかったのですが、その安いプランを提案したら、最後の最後に行くと言ってくれました。

そして、今日予約を入れて、申込みも完了し、これで一安心・・・と思って先ほどメールを見たら、深夜に1通メールが届いていました。


彼からでした。


申込終了後、旅行会社から送られてきた飛行機の発着時間や、泊まるホテルなどが書かれたのファイルと、大まかな予定を書いて参加者にメールを送りました。
予定と言っても、決まっているのは3日目にスキーに行くという事だけで、その他は宿泊場所しか決まっていません。
そんな内容を送りました。

彼からのメールは「3日目しかスキーに行かないってのは書き間違いだよね?」という内容でした。
そういえば、北海道に行く話が出た時に、「スキーだけをしに行くなら俺は行くけど、観光があるなら行かない」と言った事がありました。しかし、それも一か月ほど前の話で、僕らが旅行の計画を進める中で、スキーに行くというのはどちらかというと付属的な要素で、中心は観光という話になっていました。それに、彼からの要求はこれだけではなかったので、彼の要求を全部聞いているととても旅行に行けるような感じではなかったので、彼からの要求は「料金が安く、期間が長過ぎない」という最低限のものだけを拾う事にしていました。
そもそも、先日僕らはスキー旅行に行ったので、北海道まで行って毎日スキーをして楽しめる訳がないのです。

僕は夜中の2時過ぎにこのメールが来た時点で、相当心が折れていたのですが、「書き間違いじゃなくて、今のところ3日目しかスキーの予定はないよ」と返信しておきました。


すると、また彼から返信があり、「スキー1日だけはありえないだろ、云々・・・」といった内容のメールが返ってきました。
このメールには相当イライラしたのですが、ここで下手に挑発するようなメールを送って彼を怒らせると碌な事にはならないし、嫌な雰囲気で旅行に行くのも辛いので出来るだけ穏やかに「3日ずっとスキーはきついと思うし、別にまだ予定が決まってるわけじゃないから」と言った事を書いて返信しました。

次の彼からの返信は「北海道に行ってスキーに行かないなんてどうかしてる。そもそも目的も無しに北海道なんか行くな。」と返ってきました。

僕のイライラはこの時点で頂点に達し、今にも浅間山のごとく爆発しそうだったのですが、早く寝たかった事もあり「まぁ旅行までまだ時間はあるんだし、これからみんなで話し合って決めればいいじゃん」となだめる様なメールを送ってみました。

その後「もっと余裕もって計画立てろ」といった感じのメールが送られてきましたが、流石にもう僕は怒りを通り越して呆れてしまって、それ以降メールを返す気力は残っていませんでした。


そんなに自分の思い通りのプランでなければいけないなら、自分が計画を立てればいいのに、人に計画を任せておいて後から文句を言う神経が僕には全く理解できません。
そもそも計画するのが遅れたのは、彼が行くかどうかはっきりしなかったからで、計画を立てた僕らだけで行くと最初から決まっていたのなら、もっと早く申込みも出来たのです。

僕はもう今日の一件に本当に腹が立った上、今後どうやって計画を進めていけばいいのか分らなくなり、寝るに寝られなくなりました。


しかし、よく考えれば僕にも悪かった部分はあるのです。彼は旅行プランに最初から文句を言っていたのだから、もっとプランの細かな内容を説明して、彼がきちんとプランを把握してから申し込みをするべきでした。僕は彼が行く、行かないでワーワー言っている時点で、既に面倒になってしまっていて、彼が料金と日程を見て「行く」と言った時点で安心してしまい、すぐに手続きをしてしまったのが間違いでした。


僕は今本当に狭い世界で生活していて、ある程度予測のできる範囲内で行動し、ある程度予測の出来る人付き合いしかしていないので、ちょっと予想外の事が起こるとそれに対応できない人間になってしまっている気がします。社会に出ると、こんな事はもっと頻繁に起こって、いやむしろこれ以上の事も起こるので、こんな事でイライラしているようだとこの先社会でやっていくのは大変かもしれないと本当に不安になってきました。

僕は彼の様な「自分の都合が第一」という心理はあまり理解できないのですが、今回の件でそういう人もいるんだという事を再認識できたのは良かった気がします。ただ、こういう自分中心と言うのは顧客の場合なら諦めて対応するしかないのですが、同じプロジェクト内の人間だと相当厄介な気がします。
自己中心的な人間と議論する時、その人の意見が間違っているという事を伝えようとした時に、その人がどうやったら僕の意見を受け入れてくれるかに相当神経を注がなきゃいけなくなります。相手の事ばかり尊重しすぎても、良い結論にはたどり着けないし、自分の意見を押し通そうとしても、ただぶつかり合うだけで議論にすらならないかもしれません。
議論する余地のない人間と議論を交わさなければいけない場合は、相手と意見をぶつからせるのは避け、相手の数歩先を読んだ意見を言ったり、行動を起こしたりしなければいけないのかなぁと、今回の件でなんとなく考えたりしました。
しかし、そんな事が出来るのならそもそも議論する必要すらない訳で、今後の旅行計画をどうしたものか不安でいっぱいの今の僕の頭では、これ以上考えることができないのでした。